専門実践教育訓練給付金を申請してみた:ジョブカード準備編(2024)
今回は、専門実践教育訓練給付金の申請時に必要になる「ジョブ・カード」の作り方について、専用ウェブサイトの使い方を含め備忘録として残そうと思います。
専門実践教育訓練給付金の概要については以下の記事を参照してください。
なお「ジョブ・カード」とは、厚生労働省が提供するサービスおよび書類洋式の名称であり、いわゆるエントリーシートや履歴書をイメージするとわかりやすいと思います。詳細は厚生労働省のマイジョブ・カードのウェブサイトを参照してください。
この記事のターゲット
専門実践教育訓練給付金をはじめて申請しようとしている方
ジョブ・カードについて知りたい方
ジョブ・カードを初めて作成する方
1. マイジョブ・カードのウェブサイトにアクセスする
https://www.job-card.mhlw.go.jp/
マイジョブカードのアカウントを登録しなくてもジョブカードの作成は可能です。
アカウントを作成するメリットは、アカウントを作成しログインすると、今回作成するジョブカードの情報をアカウントに紐づけて保持しておくことができるため、後から編集したり情報を追加することで、転職などの際にすぐに履歴書や職務経歴書として再利用しやすい点が挙げられます。
また、詳細は後述しますがウェブサイトの仕様上の問題で、アカウントにログイン状態でなければ「下書き保存」が利用できないため、シートの作成に時間を要する見込みの場合はアカウントを登録して、こまめに下書き保存しながら進めることをお勧めします。
なお、アカウント登録の際には、SMSの受信が可能な携帯電話番号の登録が必要になります。
2. 申請に必要な様式のシートを作成する
専門実践教育訓練給付金の申請で行う「訓練キャリアコンサルタント」に必要なシート(様式)は就業経験の有無によって変わるようです。
様式2[職務経歴シート]
様式3-1[職務能力証明(免許・資格)シート]
様式3-2[職業能力証明(学習歴・訓練歴)シート]
様式1-1[キャリア・プランシート](就業経験がない場合は様式1-2)
シートに情報を入力する際の注意
ジョブカードに入力した情報は60分でセッション切れ(入力内容がクリアされる)するため、こまめにExcel形式でダウンロードをしなければ最悪やり直しになるという仕様のため、調べながら情報を入力するなど作成に長時間かかる見込みの 場合は、注意が必要です。
回避策としては、前述の通りアカウント登録していれば「下書き保存」機能が利用できるため、アカウントにログインした状態で入力を進めることをお勧めします。
様式2[職務経歴シート]
入力内容は以下のとおりです。
作成日
氏名
職務履歴
期間
会社・所属・職名(雇用形態)
職務の内容
職務の中で学んだこと、得られた知識・技能等
様式3-1[職務能力証明(免許・資格)シート]
入力内容は以下のとおりです。
氏名
職業能力証明(免許・資格)
免許・資格名
取得時期
免許・資格の実施・認定機関の名称
免許・資格の内容等
様式3-2[職業能力証明(学習歴・訓練歴)シート]
入力内容は以下のとおりです。
氏名
職業能力証明(学習歴・訓練歴)
期間
教育・訓練機関名
学科(コース)名
内容等
様式1-1[キャリア・プランシート]
入力内容は以下のとおりです。
作成日
氏名(かな)
生年月日
電話番号
メールアドレス
住所
価値観、興味、関心事項等
強み等
将来取り組みたい仕事や働き方等
これから取り組むこと等
その他
入力が完了したらシートをダウンロード
完成したシートはExcel、CSV、PDF形式でダウンロードできます。
3. シートを紙に印刷する
ダウンロードしたファイル一式をA4用紙などに印刷します。印刷はモノクロで問題ありません。
私は家にプリンタがないので、コンビニのネットワークプリントを利用しました。事前に自宅でファイルをアップロードしておけば、コンビニの複合機で番号入力して料金を投入するだけで印刷できます。便利ですね。
「訓練キャリアコンサルタント」を受ける際は、様式1-1[キャリア・プランシート]にキャリアコンサルタントの担当者が「専門実践教育訓練を受講するにふさわしいか」を直筆で記入してもらう欄がありますので、紙での印刷が必要になるようです。
おまけ:個人的な所感
なぜウェブサイトで作成したデータを、この令和の時代に紙に印刷しなければならないのか?申請が電子申請でできるのだから、キャリアコンサルティングもオンライン対応すれば全てオンラインで完結するのに、など思うことはいろいろありましたが、ジョブ・カード作成が一通り完了するとアンケートの回答を促されたため、ユーザーとしてもウェブアプリケーションを開発しているデザイナーとしても、この仕様は理解に苦しむ旨をフィードバックしました。
一方で、そもそも制度自体があることで受講の動機づけが行われたり、給付金として支援されることへのありがたみが大きいため、制度として続いてほしいと思いますし、後に続く方のハードルを下げたい気持ちでこの記事を書いています。
この記事を読んで作成された皆様も、機会があればユーザーとして気になった点はぜひフィードバックしてみてください。