WSDレポート8:プログラムデザイン
この記事は、青山学院大学大学院主催のワークショップデザイナー育成プログラムの課題として、動画形式の講座を受講して筆者個人の考えをまとめたレポートです。今回は「プログラムデザイン」について書いています。
私がこれまで経験したワークショップに類する活動の中で感じた「参加を保証するための仕掛け」および「参加を増幅 するための仕掛け」について、記憶を頼りに書き出してみたいと思います。
「参加を保証するための仕掛け」
私が現在所属する会社の朝会や定期的な振り返りのミーティングで、チェックインとして「good & news」というアイスブレイクを行っていました。
これにより、その人の現在の調子やマインドシェア(頭の中でシェアを占めている、気がかりなことなど)を発露することに繋がり、オンラインコミュニケーションでは難しいとされる偶発的なコミュニケーションの場として、同僚の意外な一面や共通項、同僚に知って欲しい自分の姿を共有する場にできるため、反応をもらえることでチームに参画している感覚・自己肯定感を感じられると思いました。
それをするのとしないのとでは、その後に業務の込み入った話で「実はこう思っている」など言いづらいことや自分の意見を発露しやすい印象があり、話しやすさの難易度に段階があることでその後の議論のスムーズさが変わってくると思いました。
通学対面授業で体験した「ビタハピ」は、順列に基づいて配色されたはっぴによって、参加者自身の属性ではなく機会的に平等に与えられた属性を使用することでグルーピングをコントロールできる点が非常に画期的だと思いました。
その人自身の持つ属性だと、その場にどんな人がどのくらいいるか分からず、グループの粒度が適切にならない不確実性も多く、また性別や国籍などダイバーシティの観点から配慮が必要な情報を扱うリスクも避けることができるため、非常に汎用性が高い方法だと思いました。
「参加を増幅するための仕掛け」
以前とある懇親会 に参加した際、テーブルごとに話題のノボリ(お金、ゲーム、マンガ、など)が立っており、気になるテーブルについてそのテーマについて話すと言う場があり、初対面の人とも同じ話題で話しやすく、話途中でもなんとなく話題がわかるので話しかけやすいという経験がありました。
全体でなんとなく時間が決まっており、一定ごとに移動を促される仕組みもあり、残って話し続けても良いですが、別の話題に移動する機会にしやすく移動しやすかった覚えがあります。
特に何もテーマや縛りのない懇親会では能動的に話しかけにいくか、どうしても見知った顔馴染みと会話をして、お互いの知り合いからネットワーキングしていくことが多くなるので、自由すぎる場だと参加しづらく苦手意識があったので、この仕組みはとてもありがたかった覚えがあります。
こうしてみると、テーマで制約が作られていたり、一定時間で移動を促されるなどの即興性が取り入れられており、参加増幅の仕組みがあったのだと気づきました。