Claude Platformと月次APIクレジットの使い方
今回は、Claude Platformの概要と、MaxプランとTeamプランに付くようになった月次APIクレジットの仕組みと使い方を紹介します。APIを触ったことがない方に向けた、初学者向けの内容になります。ざっくりと以下のことを説明しています。
Claude Platformは、Claudeをプログラムやツールから呼び出すためのAPIと、その管理画面のConsole
MaxプランとTeamプランに、Claude Platformで使えるクレジットが毎月付与される(Max 5xは$100)
使えるのはAPI、playground、Managed Agents、Agent SDK。対話で使うClaude Codeには使えない
使わなかった分は毎月失効し、使い切ったらAPIが止まるだけでプランへの請求はない
連携先の組織はあとから自分で変えられない
2026年10月時点の公式ドキュメントに基づきます。クレジットの提供は始まったばかりで、対象のアカウントにも順番に展開されている段階です。金額や条件は変わる可能性があるため、記事末尾の公式ドキュメントもあわせて確認してください。
Monthly API credits are now available on Max and Team plans: $100 on Max 5x, $200 on Max 20x, and up to $500 pooled on Team. Use them on any Claude model. How it works and full terms: https://t.co/qmWL6xV8GT
— ClaudeDevs (@ClaudeDevs) October 8, 2026
この記事のターゲット
ClaudeのMaxプランやTeamプランを契約していて、APIは使ったことがない方
Claudeアプリ、Claude Code、APIの違いがあいまいな方
設定画面に出てきた「API credits」が何に使えるのか気になっている方
Claude Platformとは?
Claude Platformは、Claudeを自分のプログラムやツールから呼び出すための仕組みです。呼び出しの窓口になるAPIと、その管理画面 であるClaude Console(platform.claude.com)で構成されています。Consoleでは、APIキーの発行、使った量と費用の確認、プロンプトの試し打ちなどができます。
以前は「Anthropic Console」と呼ばれていました。2025年9月に開発者向けの名称がClaudeブランドへ統一され、URLも platform.claude.com に移っています。古い解説記事に出てくる「Workbench」は、2026年8月に「playground」へ名前が変わったようです。
Claudeアプリ・Claude Codeとの違い
Claudeには入口が3つあります。チャットで対話するClaudeアプリ、対話しながら作業を任せるClaude Code、そしてClaude Platformです。前にClaude Codeの使い分けについて紹介したことがあるので、よければ参考にしてください。
ClaudeのLLMとしての使用方法(呼び出し方)以外の違いは、主に料金体系です。ClaudeアプリとClaude Codeは、個人利用であればサブスクの利用枠で使用することがほとんどかと思います。
Claude Platformはサブスクで使用するサービスとは根本的に違う別の製品で、使った分だけ支払う従量課金が前提になっています。あらかじめクレジットを購入しておき、APIを呼ぶたびにそこから引かれていきます。
MaxプランやProプランを契約していても、APIを使うには別に支払いが必要でした。月次APIクレジットは、この別払いの部分にプランの特典として毎月一定額が付くようになった、というものです。
アプリは相談しながら、APIは任せきりで
使われ方の傾向もアプリ とAPIでは違いがあります。Anthropicが公開している利用状況のレポート(Anthropic Economic Index、2025年9月)によると、APIの利用の77%は、人が介在しないタスクを一気通貫で委託する使い方が多いようです。Claudeアプリではその割合が半分ほどで、残りは人とやり取りしながら進める使い方でした。
同じ処理を何百件も繰り返したり、決まった時刻に動かしたり、別のツールの中に組み込んだりする用途で開発プロセスやソフトウェア製品の中に溶け込んだ部品として使われるケースが主流のようです。
月次APIクレジットの仕組み
プランごとの付与額と条件
付与額はプランによって決まっています。
プラン | 毎月のクレジット |
Max 5x | 100ドル |
Max 20x | 200ドル |
Team(Standard) | 1席あたり20ドル |
Team(Premium) | 1席あたり100ドル |
Free・Pro・Enterprise | 対象外 |
Teamプランは全員分がひとつの残高にまとまり、月500ドルが上限です。Standardが3つとPremium席が2つなら、260ドルになります。
受け取るための条件は次の通りです。
プランが有効で、支払いが滞っていないこと
対象のプランに加入してから7日が過ぎていること
受け取りの操作は、Webブラウザのclaude.aiで行うこと(スマートフォンのアプリから購入したプランも対象です)
Teamプランでは、Primary OwnerかOwnerの方が操作すること。Consoleの組織の側でも、Owner、Admin、Billingのいずれかの権限が要ります
Claude Platform側に支払い方法を登録する必要はありません。
使える先と使えない先
ここが最も誤解しやすい部分です。月次APIクレジットは、サブスクなどで使っているClaude Codeなどには充当できません。
対象 | クレジット |
Claude API | 使える |
Consoleのplayground | 使える |
Claude Managed Agents | 使える |
Claude Agent SDK | 使える |
Claude Code(ターミナル、デスクトップ、IDE、Web) | 使えない |
Claudeアプリで利用枠を超えたときの追加利用 | 使えない |
Amazon Bedrock、Google Cloud、Microsoft Foundry上のClaude | 使えない |
Managed AgentsとAgent SDKは、どちらもプログラムからエージェントを組むための仕組みです。この記事では割愛しますので、まずはAPIとplaygroundが対象、と覚えておけばよさそうです。
クレジットが付与されても、ClaudeアプリやClaude Codeの利用枠は増えません。公式ドキュメントは用途を「自分のアプリケーションやエージェントを作って動かすこと」とされているようです。
専門的に補足すると、Claude Codeをコマンドから非対話で実行する claude -p とAgent SDKは、認証の方法で扱いが分かれます。連携した組織のAPIキーで自分が実行した場合はクレジットから引かれ、プランのアカウントでログインして実行した場合はプランの利用枠が使われます。GitHub ActionやIDE拡張、デスクトップアプリから始まった実行は、-p を付けていてもClaude Codeの利 用として扱われ、クレジットの対象になりません。
付与から失効までの流れ
クレジットは請求サイクルごとに、プランの支払いが処理された少し後に届きます。年払いのプランでも、付与は毎月です。使わなかった分は、サイクルの終わりに失効します。翌月以降に繰り越しされません。
消費の順番は、付与されたクレジットが先で、自分で購入した分はその後です。途中で使い切った場合は、次の付与までAPIのリクエストが止まります。サブスクのみで使用している場合、勝手に追加請求されることはないようです。既存ユーザーで、自分でクレジットを購入していたり、自動チャージを設定していたりする場合は、従来通り止まらずにそちらから引かれるので確認が必要です。
APIは何に使われているのか?
APIは2023年から提供されている有償のサービスなので、使い道の実例はすでに数多く公開されています。最も多い用途はソフトウェア開発で、コードを書くエージェントや、開発ツールへの組み込みがほとんどのようです。
開発以外だと、経費精算の仕分けといったbot的な個人利用のツールや、SlackやLINEなどのツール上で呼び出せるようにしたカスタムエージェント的な使い方が散見されます。以下はその一例です。
スプレッドシートのセルからClaudeを呼び出す関数をGoogle Apps Scriptで自作
LINEに送ったメッセージを分類してスプレッドシートに記録するbot
アンケートの自由回答をカテゴリーに分類する仕組み(Jevっぽい使い方)
製品の仕様についての質問に答えるエージェント
100ドルでどれくらい使えるのか?
APIの料金は、送った文章(入力)と返ってきた出力の量で決まります。量の単位はトークンで、モデルごとに100万トークンあたりの単価が決まっています。
モデル | 入力(100万トークン) | 出力(100万トークン) |
Claude Fable 5.1 | 10ドル | 50ドル |
Claude Opus 5.5 | 4ドル | 20ドル |
Claude Sonnet 5.5 | 2ドル | 10ドル |
Claude Haiku 5.5 | 0.10ドル | 0.50ドル |
2026年10月時点の公式の料金ページの値です。Haiku 5.5は、1回のプロンプトが10万トークン以下の場合の単価です。
1回のやり取りを「入力2,000トークン、出力800トークン」と仮定して、この単価から100ドルで何回呼べるかを計算すると、次のようになります。
モデル | 1回あたり | 100ドルでの回数 |
Claude Haiku 5.5 | 0.0006ドル | 約16万7千回 |
Claude Sonnet 5.5 | 0.012ドル | 約8,300回 |
Claude Opus 5.5 | 0.024ドル | 約4,200回 |
Claude Fable 5.1 | 0.06ドル | 約1,700回 |
軽い分類や要約をHaikuに任せるなら、100ドルはかなり余裕のある額です。有償で利用している場合、メッセージの分類程度であれば、200件で数十円程度のようでした。
ただし、この表はあくまで単価からの計算です。日本語の文章は英語よりトークン数が増えやすく、長い資料を毎回読み込ませる使い方では入力の量が膨らみます。実際の減り方は、ConsoleのCostページで確かめるのが確実です。
公式ドキュメントは、クレジットを長持ちさせる方法として次の3つを挙げています。
作業の難しさに合ったモデルを選ぶ
毎回同じ前提情報を送る場合は、プロンプトキャッシュを使う
急がない大量の処理は、料金が半額になるMessage Batches APIに回す
クレジットを受け取って試す
ここからは、受け取りからAPIキーの発行までの手順です。画面の文言は英語で表示されます。
1. Consoleの組織を連携する
Claude Console(platform.claude.com)を初めて開く場合は、claude.aiと同じメールアドレスでアカウントを作り、サインインしておきます。Consoleでは、請求やAPIキーをまとめる単位を「組織(organization)」と呼びます。個人で使う場合も、自分用の組織をひとつ持つ形になります。
Webブラウザでclaude.aiを開き、Settings > Billing に進む(TeamプランはOrganization settings > Billing)
「API credits」の欄にある「Link organization」を選ぶ
クレジットを受け取る組織を選ぶ。まだ無ければ、その場で作成する
規約を確認して「Link organization」を選ぶ
連携できる組織はひとつだけで、あとから自分で変えることはできないようで、変更にはサポートへの連絡が必要になります。すでに仕事用の組織を持っている方は注意して設定してください。
2. 残高と失効日を確認する
連携が済むと、Consoleの Settings > Billing にある「Promotional credits」の欄に、クレジットの金 額と失効日が表示されます。
3. playgroundで試す
コードを書かずにAPIを体験できるのが、Consoleのplaygroundです。platform.claude.com/playground を開き、モデルを選び、プロンプトを入力して実行すると、APIを1回呼んだのと同じ結果が返ってきます。ここでの利用もクレジットから引かれます。
4. APIキーを発行する
自分のプログラムや外部のツールからClaudeを呼ぶには、APIキーが必要です。
Consoleの Settings > API keys を開く
「Create key」を選び、用途がわかる名前を付ける
必要に応じて有効期限を設定し、作成する
キーの文字列は、作成した直後に一度だけ表示されます。あとから見直せないので、その場でパスワードマネージャーなどに保存してください。
注意点
APIキーは、APIを使うためのパスワードのようなものです。APIキーを知っている人は誰でも、その組織の残高でAPIを使えます。なので、これが流出するととんでもない目に遭います。
公開するコードやブラウザで動くページに直接書かない、スクリーンショットに写さない、の2つは最初に決めておいてください。意図せずにコード上で公開してしまうと、例えばWebページに埋め込んだキーが外から読み取られ、請求額が数百万に上など不正利用やイタズラで使用されてしまうことがあります。
費用をかけずに試したい場合は、Claude Platformに支払い方法を登録せず、自動チャージも設定しないのが安全です。公式ドキュメントには「支払い方法の登録は不要」「利用がプランに請求されることはない」と表記されているので、この状態なら残高がなくなった時点でAPIが止まるだけになり、被害は最小限にできそうです。
Teamプランで使う場合、クレジットは組織内のすべてのAPIキーで共有されます。誰かの実験でチームの残高がなくなるのを避けるには、Consoleのワークスペース(Workspaces)をプロジェクトごとに分け、ワークスペース単位で月の上限額を設定するのが望ましいと思います。




