専門実践教育訓練給付金を申請してみた(2024)
今回は、2024年度の専門実践教育訓練給付金の申請に必要な手続きと流れについて、備忘録として残そうと思います。制度について細かい解説はしませんので、私が実際に行った手続きを一事例として参考にしていただければ幸いです。
なお、私の場合は、青山学院大学大学院が開講している「ワークショップデザイナー育成プログラム」が当制度の対象講座となっており、その受講料の50%(最大70%)にあたる給付金を申請するために利用していますので、その文脈での事例である点に留意してください。
この記事のターゲット
雇用保険に加入している / していた期間がある方
専門実践教育訓練給付金を はじめて申請しようとしている方
専門実践教育訓練給付金の大まかな申請手続きの流れが知りたい方
専門実践教育訓練給付金とは?
厚生労働省による「教育訓練給付制度」の一種で、指定講座の受講料に応じた給付金を、要件を満たす雇用保険の加入者に支給する制度です。
教育訓練制度にはいくつか種別があり、習得できる技能に応じて分類されており、その分類に応じて給付金の支給金額の上限などに違いがあるようです。
ユースケースとしては、在職者がリスキリングによって新たな技能を習得したり、より高度な専門性を必要とする技能を習得するなどのキャリア形成に利用されることが多いようです。
なお、現時点では教育訓練給付制度自体が2025年3月31日までの時限措置として制定されているようで、それ以降は制度が廃止される可能性があることに留意してください。
正確な受給条件や受給資格を含む詳細情報は、厚生労働省の教育訓練制度のウェブサイトを参照してください。
また、教育訓練制度として指定されている講座は、厚生労働省の教育訓練講座の検索システムから確認できます。
専門実践教育訓練制度の手続き
給付金の支給を受けるには、以下の3種類の届出を、自分の住所を管轄しているハローワークに行って手続きするか、e-Govから電 子申請する必要があります。
専門実践教育訓練制度の受給資格確認の申請(1回のみ)
受講中の給付金の支給申請(講座期間が半年以上の場合は、半年ごとに1回必要)
受講修了後の給付金の支給申請(1回のみ)
特に「1. 専門実践教育訓練制度の受給資格確認」には、添付資料として「ジョブ・カード」が必要となっており、その中には「訓練前キャリアコンサルティング」を受けて「その講座を受講するにふさわしいかどうかのエビデンス」をキャリアコンサルティングの担当者(第3者)に作成してもらわなければならない箇所があります。
「ジョブ・カード」は、厚生労働省が提供するサービスおよび書類洋式の名称であり、いわゆるエントリーシートや履歴書をイメージするとわかりやすいと思います。詳細は厚生労働省のマイジョブ・カードのウェブサイトを参照してください。
「訓練前キャリアコンサルティング」とは、ハローワーク(公共職業安定所)に行って、厚生労働省が委託しているキャリアコンサルティング会社の担当者と60~90分の面談を行い、専門実践教育訓練制度の受給資格取得に必要な「ジョブ・カード」を完成させるための工程です。この工程自体はどこのハローワークで受けても大丈夫だそうです。
これを踏まえると、私の場合の手続き全体のタイムラインは以下のようになります。
自宅で「訓練前キャリアコンサルティング」を予約する
自宅でマイジョブ ・カードのサイトで「ジョブ・カード」を作成・印刷する
ハローワークで「訓練前キャリアコンサルティング」を実施する
ハローワーク(または電子申請)で「専門実践教育訓練制度の受給資格確認の申請」を届け出る
(講座を受講開始)
ハローワーク(または電子申請)で「受講中の給付金の支給申請」(半年ごとに1回)を届け出る
(講座を修了)
ハローワーク(または電子申請)で「受講修了後の給付金の支給申請」を届け出る
これらの手続きではそれぞれ持参が必要な書類等もあります。詳細は厚生労働省の専門実践教育訓練給付金に関するよくあるご質問などを参照してください。
また、各手続きごとの具体的な内容は、今後別の記事に事例ベースで紹介予定です。