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公開日: 2025.11.28  | 更新日: 2025.11.29

「UI/UXデザイナー」という言葉の違和感。なぜその表現は避けるべきなのか

求人やSNSのプロフィールで「UI/UXデザイナー」という肩書きを目にすることがあります。しかし、デザインの本質を理解している人ほど、この「UI/UX」という併記に違和感があるのではないでしょうか。個人的には、ポートフォリオで見かけるとガッカリするワードのトップ3に入ります。

今回は、この言葉が指し示す定義の曖昧さと、なぜ専門的な文脈においてはこの表現を避けるべきなのかについて説明します。

デザイナーはUXを「デザイン」できない

前提として整理すべきは、UIとUXの決定的な違いです。 デザイナーは、ボタンや画面レイアウトといった「UI(ユーザーインターフェース)」という接点そのものはデザイン(設計・制作)できます。しかし、「UX(ユーザーエクスペリエンス)」という体験そのものを直接デザインすることはできません。

UXとは、ユーザーがUIに触れた結果として生じる認知や感情、反応の総称だからです。あくまで結果として発生する現象であり、デザイナーが直接コントロールできる代物ではありません。

「UI/UXデザイナー」とは何者か

では、世の中で広く使われている「UI/UXデザイナー」とは、一体何をする人なのでしょうか。

結論から言うと、この職能の実態は「UXの向上を目的(ゴール)とした、UIデザイナー」であると思われます。

目的と手段の関係で言えば、「UX(目的)のためのUI(手段)設計者」です。しかし、この実態と「UI/UX」という表記の間には、無視できないギャップがあります。

「制作物」と「結果」を並列に扱う危うさ

「UI/UX」という表記がなぜ避けるべきとされるのか。その理由は、レイヤーの異なる概念をスラッシュ(/)で同列に扱っている点にあります。

  • UI: デザイナーが手を動かして作る「制作物」

  • UX: その制作物を通してユーザーが得る「結果・現象」

これらを「UI/UX」と並列に表記することは、「デザイナーは体験そのものを納品物として制作できる」かのような誤解を生む可能性があります。本来、原因と結果という異なるレイヤーにあるものを、あたかもセット販売の商品のように並べること自体が、デザインへの解像度の低さを露呈しかねないのです。

組織の成熟度を見極める指標として

以上の理由から、デザインの専門性が高い組織や企業ほど、「UI/UX」という言葉を安易に使用しない傾向にあります。「プロダクトデザイナー」や「UXリサーチャー」、「UIデザイナー」など、役割や期待値を反映したポジションとして明確に言語化しているはずです。

もしあなたが就職活動やパートナー探しをしているなら、この表記をどのように扱っているか注目してみてください。「UI/UX」という言葉が無自覚に使われている場合、その組織はデザインに対する理解が浅い可能性があります。逆に、言葉の定義に厳密な組織は、デザインプロセスそのものを大切にしている一つのシグナルと言えるかもしれません。

言葉は思考を規定します。 「UI/UX」という言葉で思考停止せず、自分が何を作り、それによってどのような価値を生み出そうとしているのか。その境界線を明確に認識することこそが、プロフェッショナルとしての第一歩になるでしょう。

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この記事を書いた人
うえんつ
B2B領域のSaaS・アプリケーション開発などを組織で取り組むことが得意なプロダクトデザイナーで、このブログのオーナーです。
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